仮想通貨ウォレット大手ファントム、約230億円の資金調達実施
仮想通貨ウォレットのPhantom(ファントム)は16日、シリーズCラウンドで1億5000万ドル(約233億円)の資金調達を実施した。 急成長する世界最大級の仮想通貨ウォレット Phantomは2021年のローンチ以降、ソラナ(SOL)ブロックチェーン上で急速な成長を遂げている。月間アクティブユーザー数は1500万人を突破し、年間取引高は200億ドル(約3.1兆円)を記録した。 ユーザーの日平均アプリ起動回数は12回に達し、これまでに8億5000万件以上のオンチェーン取引を処理してきた。自己保管資産残高は250億ドル(約3.89兆円)を超える。 関連: トランプ氏、XRPとソラナなど仮想通貨国家戦略を構想検討 大手VCが主導する戦略的投資 今回の調達ラウンドは、有力ベンチャーキャピタルのSequoia CapitalとParadigmが共同主導。企業価値は30億ドル(約467億円)に達した。 既存投資家のa16z cryptoやVariantも参加しており、Web3分野における同社の成長性に対する投資家の強い期待が示された。 従来型金融への挑戦と新機能開発 同社は2024年に入り、BitskiとBlowfishの2社を買収。ウォレットインフラストラクチャーの強化とセキュリティ機能の拡充を進めている。 380万人のユーザーネームを活用したソーシャル機能の開発や、P2P決済の簡素化にも取り組む方針だ。 消費者金融プラットフォームとしての展望 Phantomのブランドン・ミルマンCEOは、仮想通貨をより身近で直感的、かつ安全なものにするという同社のミッションを強調する。 今回の資金調達により、戦略的なパートナーシップや買収を通じて、仮想通貨の普及に必要なインフラ整備を加速させる考えだ。最終的には、世界最大の消費者金融プラットフォームの構築を目指している。