
OpenAIの取り組みは、常に常識を超えてきた。現在、同社はイーロン・マスク氏への直接的な挑戦とも見られる形で、Xに類似したソーシャルメディアアプリの開発に取り組んでいる。
このアプリは現在、社内プロトタイプ段階にあり、OpenAIの画像生成機能を活用したソーシャルフィードになる可能性がある。また、OpenAIはまもなく「A-SWE(エージェント・ソフトウェア・エンジニア)」と呼ばれるAIエージェントを導入する予定で、バグ検出や品質保証などのエンジニア業務を自動化する見通しだ。
AIの応用範囲が広がる中、チャットボットにとどまらない可能性が見えてきている。これにより、MIND of PepeやSUBBD TokenといったAIベースの分散型プロジェクトは、今注目すべき仮想通貨とされている。
サム・アルトマン氏とイーロン・マスク氏の対立
アルトマン氏とマスク氏の関係は、訴訟問題をきっかけに悪化している。
最近、マスク氏はOpenAIを974億ドル(約14兆7,000億円)で買収するとの発言を行い、アルトマン氏に対して皮肉を込めた提案をした。これに対し、アルトマン氏はX(旧Twitter)を97億4,000万ドル(約1兆4,700億円)で逆に買収するとのジョークで返答した。
両者の対立の根本には、OpenAIの営利化を巡る考えの違いがある。OpenAIは2015年にアルトマン氏とマスク氏が共同で設立したが、マスク氏はその後まもなく離脱。非営利であるべきとのマスク氏の主張に対し、アルトマン氏は年末までに約400億ドル(約6兆円)の投資を呼び込むため、営利法人化を検討している。
一方、カリフォルニア州の司法長官は、マスク氏が公益性を証明できなかったとして訴訟への参加を拒否。マスク氏の真の狙いは、OpenAIの利益構造ではなく競争相手の排除にあるとの見方が強い。
その反動か、OpenAIはXに対抗する新たなソーシャルアプリ開発を進めている。
OpenAIの新AIエージェント「A-SWE」
OpenAIの最高財務責任者(CFO)サラ・フリアー氏は、同社が新たなAIエージェント「A-SWE」を公開予定であることを明かした。このエージェントはアプリ開発を一から自動で行うことが可能で、エンジニアが敬遠する作業も担う。
A-SWEは、2024年1月に発表されたOperator、2月のDeep Researchに続く3番目のエージェントとなる。これにより、AIの活用範囲はチャットボットやカスタマーサポートを超え、リサーチアシスタントや開発支援にまで拡大している。
この流れは、DeFi(分散型金融)領域におけるAIエージェント仮想通貨の価格上昇を後押しする可能性がある。以下は、現在注目されているAIエージェント関連仮想通貨だ。
1. MIND of Pepe(MIND)──AI成長を先取りする注目銘柄
MIND of Pepeは、DeFi領域のAIエージェントとして注目されるトークンである。
King. $MIND pic.twitter.com/risqrrvUv0
— MIND of Pepe (@MINDofPepe) April 17, 2025
MINDは自律的に動作し、dAppsやXといったプラットフォーム上で仮想通貨コミュニティと交流。業界のトレンドや意見を収集・解析し、最新の市場動向と基礎的要因に基づいて投資価値のある銘柄を選定する。
このプロセスには、最新のハイブマインド(集団知)解析技術が用いられており、将来的にはMIND自らが市場感情に基づいた新トークンを発行する能力も備える見込みだ。
MIND of Pepe公式サイトでは、現在トークンが0.0037165ドル(約0.57円)でプレセール中。既に800万ドル(約12億円)以上を調達しており、初期投資家として参加するチャンスとなっている。
2. SUBBD Token(SUBBD)──コンテンツ制作者支援の新たなアルトコイン
SUBBD Tokenは、AIを活用した独自のサブスクリプションプラットフォーム「SUBBD」の基盤トークンである。
同プラットフォーム上のクリエイターは、AIツールボックスを活用してコンテンツ制作を効率化し、視聴者との交流時間を増やすことができる。また、ファンにとってもSUBBDトークンを保有することで多くのメリットが得られる。
たとえば、好きなクリエイターの限定コンテンツへのアクセスや、チップ機能、ベータ版機能の先行利用、ライブ配信や舞台裏コンテンツなどのVIP特典が受けられる。これらはトークンをステーキングすることで利用可能になる。
SUBBD Tokenは現在プレセール中で、価格は0.055175ドル(約8.5円)。記事執筆時点での調達額は約17万7,000ドル(約2,650万円)となっている。
3. Freysa AI(FAI)──AIエージェントとの対決で報酬を獲得
オンラインゲーム市場は急成長中で、2033年には3,880億ドル(約58兆円)を超えると予想されている。その中で、Freysa AIのような革新的なゲーム系トークンは注目に値する。
Freysa AIは、仮想通貨を抱える頑固なAIエージェントとの対決型ゲーム。プレイヤーはこのAIを説得し、保有するトークンを報酬として引き出すことが目的だ。
過去には、AIを「恋に落とさせる」ことに成功したユーザーが2万1,000ドル(約315万円)を獲得した例もある。
FAIは現在、暗号資産取引所で取引可能で、価格は0.01631ドル(約2.4円)。過去7日間で価格は31%上昇しており、ゲーマーの注目を集めていることを証明している。
まとめ
AIは注目のテーマだが、AI関連銘柄が常に市場の変動から無縁というわけではない。投資する際は、余裕資金の範囲内で行うべきだ。
また、投資判断は必ず自身のリサーチに基づいて行う必要がある。本記事は投資助言を目的としたものではない。
