ドナルド・トランプ米大統領のメラニア・トランプ夫人は19日、独自の仮想通貨MELANIAを発行し、暗号資産(仮想通貨)市場に新たな波紋を広がせた。
MELANIAコイン、驚異の急成長で時価総額6兆円を突破
発行からわずか2時間で、MELANIAの時価総額は6兆1400億円まで急成長した。
DEXScreenerの統計によると、4万5000以上のウォレットが同トークンを保有。トランプの名を冠した仮想通貨への関心の高さを示す結果となった。
トランプコイン、一転して急落の展開
一方で、ドナルド・トランプ氏のミームコインであるTRUMPは、わずか40分の間に時価総額から5000億円が消失。価格は25%下落した。この急落がMELANIA発行の影響なのか、あるいは市場全体の動きによるものなのかは判断が分かれている。
懸念されるトークン分配の透明性
MELANIAの公式サイトによると、トークン分配は開発チーム35%、財務部門と コミュニティにそれぞれ20%、一般公開15%、流動性確保に10%と説明されている。
しかしブロックチェーン分析グループBubblemapsは、約90%のトークンが単一のウォレットに集中していると指摘。この集中度の高さは、プロジェクトの分散化と透明性に疑問を投げかけている。
JUST IN: 🇺🇸 The bubble map of $MELANIA does NOT match the distribution on their website pic.twitter.com/Q734sd4ykJ
— Bubblemaps (@bubblemaps) January 19, 2025
今後の展開と市場への影響
メラニア氏はSNSを通じて、MELANIAは投資目的ではなく「支援」と「参加」を促すためのものだと強調している。
しかし、プロジェクトのウェブサイトは発行前日に急遽作成され、セキュリティ対策が不十分との指摘もでている。
Coinbase幹部のコナー・グローガン氏は、TRUMPと比較してMELANIAのプロジェクトは「アマチュア的」との見方を示している。
今後、MELANIAが急成長の勢いを維持できるのか、あるいは他のミームコインと同様のブームで終わるのか、市場関係者の注目が集まっている。