
トランプ前大統領によるビットコイン(BTC)や主要アルトコインを含む「暗号資産戦略的備蓄」の構想発表、そしてリップル(Ripple)社が米証券取引委員会(SEC)に対して勝訴したニュースが今月、仮想通貨市場に衝撃を与えた。しかし、これらの好材料にもかかわらず、XRPやイーサリアム(ETH)は依然として課題を抱えている。
主要トークンが上昇に苦戦する中、暗号資産市場全体の時価総額は過去24時間で2兆8,200億ドル(約423兆円)から2兆7,500億ドル(約412兆円)に減少した。現在、投資家たちは次なる「ローキャップ(時価総額が小さい)」で、上場後に急騰が期待される銘柄を探している。
プレセール(事前販売)トークンは、大きな成長ポテンシャルを秘めた銘柄への早期アクセスが可能であり、しばしば大きな利益を生むことで知られる。現在、Solaxy(SOLX)による新たなレイヤー2ブロックチェーン開発や、MIND of Pepe(MIND)がAI技術とミームの魅力を融合させたプロジェクトが注目されており、既存の主要コインのネガティブな市場ムードにも関わらず勢いを維持している。
XRPとETHは次の上昇相場まで数カ月の調整が必要と専門家が指摘
XRPは、トランプ前大統領がXRPを米国の備蓄資産候補に含めたと発表したことを受け、3月初旬に2.97ドル(約445円)まで急騰した。
しかし、その1週間後には1.9ドル(約285円)まで急落。その後、SECとリップル社の訴訟が和解に至ったことで2.56ドル(約383円)まで回復したが、再び下落している。現在は2.39ドル(約358円)で推移しており、過去30日間で8.59%の下落となった。
暗号資産専門家の下妻伊藤氏は、SECによるXRPの調査終了だけでは、XRPが過去最高値(ATH)の3.84ドル(約575円)を再び目指すには不十分だと指摘する。同氏は「XRPが新高値を狙うには、現物ETF(上場投資信託)の承認が必要」と述べている。
しかし、XRPの現物ETFが承認されるには、まだ数カ月かかる可能性が高く、トレーダーのSalsaTekila氏は「XRPが1ドル(約150円)を下回らない限り、相場は上昇しないだろう」と悲観的な見方を示している。
一方、XRPが一部の好材料で下げ幅を縮小したのに対し、ETHは過去30日間で27.86%の下落となり、より深刻な下落を記録している。
ETHは現在1,961ドル(約294,000円)で推移しており、50日移動平均線(2,465ドル=約370,000円)や200日移動平均線(3,031ドル=約455,000円)を大きく下回っている。これは今後さらなる下落リスクを示唆する強い弱気シグナルとされる。
チャートアナリストのLala氏は、「ETHが2,050ドル(約307,000円)のレジスタンスを突破すれば上昇の可能性が高まるが、1,871ドル(約280,000円)のサポートを割り込むと、さらなる下落に警戒が必要」と分析する。
さらに、暗号資産アナリストのTedPillows氏は、「イーサリアムのステーキング(資産の預け入れ)を組み込んだETFが登場するまでは、ETHの下落トレンドは続くだろう」との見解を示しており、その実現には数カ月を要する可能性がある。
SolaxyとMIND of Pepe、上場前にも関わらず勢いを加速
主要アルトコインが低迷する一方で、SolaxyとMIND of Pepeはプレセール期間中にもかかわらず高い関心を集めており、特にミームコイン投資家から注目を浴びている。
Solaxyは、ソラナ(Solana)のメインネットのスケーラビリティ(処理能力)向上を目的としたレイヤー2ブロックチェーンを開発中だ。これにより、過去に取引の混雑や失敗が多発した高負荷時でも、スムーズな取引処理を実現することが目指されている。
POV: You’re presenting $SOLX to the masses 🛸🔥https://t.co/mdaTX9aVVx pic.twitter.com/CnEIIwS4Ts
— SOLAXY (@SOLAXYTOKEN) March 21, 2025
既に2,730万ドル(約41億円)を調達しており、プレセールは最終段階に差し掛かっている。ミームコイン専門家のオースティン・ヒルトン氏は「SOLXが上場価格に達する前に参加するべきだ」と語る。
現在、SOLXは1トークンあたり0.00167ドル(約0.25円)で販売されており、ホワイトペーパーによれば最終段階で0.00169ドル(約0.25円)まで上昇する見通しだ。また、ヒルトン氏は「149%のステーキング年利(APY)が魅力的だ」とも指摘している。
一方、Solaxyがソラナの処理能力向上に注力する中、MIND of Pepeは、AIを活用した市場分析や新トークン情報への「アルファアクセス(先行情報提供)」を通じて、コミュニティの強化を目指している。
このプロジェクトは、MIND AIエージェントを開発中であり、自動的にソーシャルメディア上で情報発信を行い、自然な形でコミュニティの拡大を図るという。
プレセール専門家のCrypto Boy氏は「MINDは140倍の成長ポテンシャルがある」と分析。同氏によると、MINDの保有者のみがAIエージェントのダッシュボードにアクセスでき、AIが提供する具体的な市場インサイトを活用できるという。
Shred. $MIND pic.twitter.com/EYVhQzFkik
— MIND of Pepe (@MINDofPepe) March 21, 2025
さらに、MINDの保有者は、AIエージェントが独自トークンを発行する際にも、限定的に先行情報(アルファ)を受け取れる仕組みとなっている。この取り組みは、MINDの価格上昇にもつながる可能性がある。
現在、MINDは1トークンあたり0.003566ドル(約0.53円)で販売されており、2日後には次回の価格改定が予定されているため、上場前の今が7百万ドル(約10.5億円)規模のプレセールに参加する好機といえそうだ。
